犬猫の里親募集イベント
愛犬は柴とビーグルのMIXです。
みっしりと生えた薄茶の毛。ちょっと困った表情の眉、肉厚のたれ耳。
好物はキャベツやレタスの芯。あとはサツマイモと生クリーム。
ブランド犬じゃないけど、愛らしさは世界一です。
出会いは、犬猫の里親募集イベント。当時私は体調を崩しており、気分転換に母が連れ出してくれた抽選会でした。
今の私に犬は飼えない、見るだけ。そのつもりで行ったのに、そこで出会った1匹のメスの子犬から、私は目が離せなくなりました。とはいえ、この子をくださいとは言えません。後ろ髪をひかれる思いで、抱いた子犬をケージに戻しました。
投票が始まり…、あまりの人の多さに、母が「運試しに入れていく?オスならいいよ」と提案。しかし、あの子以外に入れる気にはなれず、私はその提案を断りました。
投票が進むにつれ、余程私が思いつめているように見えたのか、母が再提案。
「どうせ当たらないから、自分の好きな子に入れておいで」
私は大急ぎで、投票箱へ走っていきました。
開票が始まり、犬の?と倍率、当選者が読み上げられます。
どの子も人気で、8倍~25倍の高倍率。
倍率を聞いてしまうと諦めもつき、手ぶらで帰る気満々に。そんな中、私の入れた子の番になりました。
「この子は抽選ありません!(私の名前)さん、来てください!」
隣で母が驚嘆の声を上げたのを今でも覚えています。
倍率1。奇跡の1。
信じられない思いで、子犬を受け取りに向かいました。
もしうちの子が迷子になってしまったら。
まずは、保健所、市役所、警察へ連絡を入れます。
誰かに保護してもらえていればいいですが、万が一にも通報されて殺処分のリストに載ってしまう恐れがあります。
まずは、「殺されない手立て」を、思いつく限り。そして、どうか誰かに保護されているよう願いながら、可能な限り方々を探します。考えたくないけれと、それでも見つからなかったら。誰かに保護され、その家で新しい家族にしてもらっていることを心から祈ります。どうか新しい家族になついて、我が家と同じように、思い切りかわいがってもらえるように。
悲しいけどいつか来る永遠の別れ。
危篤になったら、仕事も休んでできる限り一緒にいたいと思います。眉間を撫でてもらうのが好き。耳の横を撫でてもらうのが好き。お腹を撫でてもらうのが好き。好きなところ、気持ちよく安心できる場所、ずっと撫でていようと思います。怖くないよ、大丈夫だよと、寂しさを感じないよう、不安がらないよう、ずっとそばについていたいと思います。もし何か口に入れられるなら、大好きな牛乳や生クリームも舐めさせてあげたいです。